鍵盤上の旅芸人。ホロヴィッツとピカソの『サルタンバンク』
2 分前
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先日、テレビで
20世紀の大ピアニスト・ホロヴィッツ(1903-1989)の特集が
組まれていました。
ホロヴィッツについては、
たくさんの録音が残されていますし、
カーネギーホールでの劇的な復活コンサートや
日本やロシアでの演奏会など、
伝説的なエピソードもたくさんあります。

私にとってのホロヴィッツといえば、
ピカソの描いた『腕を組んですわるサルタンバンク』。
彼のニューヨークの自宅にこの絵が飾られているのを
写真か映像かで見たことがあったからです。
「サルタンバンク」とは、ヨーロッパの旅芸人や軽業師のこと。
ホロヴィッツは、ロシア革命の混乱によって
故郷(現在のウクライナ)を追われ、
亡命を余儀なくされました。
それ以来、異国の地アメリカを拠点に、
世界中を演奏旅行して回る日々を送ることになります。
華やかな喝采を浴びながらも、
常に旅を続け、
鍵盤の上で生きる自分自身の孤独な姿を、
この絵に描かれた旅芸人の姿に重ね合わせていたと言われています。
このホロヴィッツが愛したピカソの絵、
めぐりめぐって、
現在は東京の「アーティゾン美術館」に所蔵されています。


